道路貨物運送業の市場規模・事業所数データ
道路貨物運送業の売上(収入)金額は28.6兆円(全90業種中17位)、事業所数は69,582、従業者数は1,698,915人です(総務省・経済産業省「経済センサス活動調査」2021年)。労働生産性(従業者1人あたり付加価値額)は4.7百万円、付加価値率は32.8%です。
道路貨物運送業に対応する東証33業種区分「陸運業」の上場56社では、経常利益率の中央値は8.3%、平均年収の中央値は659万円です(金融庁 EDINET 有価証券報告書・2026年時点)。
道路貨物運送業の規模(2021年)
売上(収入)金額
28.6兆円
全99業種中 17位
付加価値額
8.0兆円
事業所数
69,582
事業所
従業者数
1,698,915
人
5年間の推移(2016年 → 2021年)
| 指標 | 2016年 | 2021年 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上(収入)金額 | 23.7兆円 | 28.6兆円 | 年率 +3.8% |
| 付加価値額 | 7.0兆円 | 8.0兆円 | 年率 +2.8% |
| 事業所数 | 65,088 | 69,582 | +6.9% |
| 従業者数 | 1,555,816 | 1,698,915 | +9.2% |
売上高・付加価値額の「年率」は5年間の年平均成長率(CAGR)、事業所数・従業者数は期間全体の増減率です。
道路貨物運送業の構造をデータで読む
業界構造の分析でよく問われる論点のうち、公的統計で裏付けられるものを実数で示します。 「全90業種中」は同じ指標で全業種を並べたときの順位です。
| 構造上の論点 | 指標 | この業種の値 | 全業種での位置 |
|---|---|---|---|
| 参入に必要な事業規模 | 1事業所あたり売上高 | 410百万円 | 17位 / 90 |
| 事業者は増えているか(参入・退出) | 事業所数の5年増減(2016→2021) | +6.9% | — |
| 売上のうち自業種で生む価値の割合 | 付加価値率(粗付加価値額÷売上高) | 32.8% | 27位 / 90 |
| 人が価値を生むか、設備が生むか | 労働生産性(従業者1人あたり付加価値額) | 4.7百万円/人 | 62位 / 90 |
| 事業所の規模 | 1事業所あたり従業者数 | 24.4人 | — |
この表が答えていないこと: 供給者・買い手の交渉力、代替品の脅威、規制の方向性、 技術変化の速度は公的統計では測れません。本サイトは推測でこれらを埋めず、 数値で確認できる範囲に限って掲載しています。
運輸業,郵便業のどこに価値が溜まるか
同じ大分類の業種を付加価値率(売上のうち自業種で生んだ価値の割合)で並べました。 値が低い業種は仕入・外注として他業種へ多くを渡し、高い業種は自前で価値を生んでいます。
| 業種 | 付加価値率 | 売上(収入)金額 | 労働生産性 |
|---|---|---|---|
| 道路旅客運送業 | 48.4% | 2.2兆円 | 2.0 |
| 郵便業(信書便事業を含む) | 39.5% | 36億円 | 5.3 |
| 鉄道業 | 35.2% | 5.0兆円 | 2.0 |
| 道路貨物運送業(このページ) | 32.8% | 28.6兆円 | 4.7 |
| 倉庫業 | 27.0% | 3.7兆円 | 5.4 |
| 運輸に附帯するサービス業 | 25.5% | 16.3兆円 | 6.3 |
| 水運業 | 7.7% | 4.6兆円 | 1.8 |
| 航空運輸業 | -21.2% | 1.7兆円 | -0.0 |
付加価値率が低いことは非効率を意味しません。商流を通過する取引額が売上に計上される 卸売業などは構造的に低くなります。労働生産性の単位は百万円/人です。
道路貨物運送業のKPIベンチマーク(上場企業)
有価証券報告書を提出している上場企業のうち、東証33業種区分「陸運業」に 属する56社の実額を集計しました。 中央値で示すため、少数の巨大企業に引っ張られません。
経常利益率の中央値
8.3%
経常利益 ÷ 売上高
平均年収の中央値
659
万円。有報記載の平均年間給与
売上高の中央値
2,673億円
1社あたり
平均年齢の中央値
43.8
歳
売上高上位10社
| 企業名 | 売上高 | 経常利益 | 平均年収 | 決算期 | 書類管理番号 |
|---|---|---|---|---|---|
| 東日本旅客鉄道株式会社 | 3.1兆円 | 3,516億円 | 819万円 | 2026-03-31 | S100YC7N |
| NIPPON EXPRESSホールディングス株式会社 | 2.6兆円 | 211億円 | 833万円 | 2025-12-31 | S100XTG8 |
| 東海旅客鉄道株式会社 | 2.0兆円 | 7,809億円 | 861万円 | 2026-03-31 | S100YD7H |
| ヤマトホールディングス株式会社 | 1.9兆円 | 263億円 | 1,248万円 | 2026-03-31 | S100YAYL |
| 西日本旅客鉄道株式会社 | 1.8兆円 | 1,837億円 | 728万円 | 2026-03-31 | S100YCFK |
| 近鉄グループホールディングス株式会社 | 1.8兆円 | 846億円 | 823万円 | 2026-03-31 | S100YCLR |
| SGホールディングス株式会社 | 1.6兆円 | 918億円 | 786万円 | 2026-03-31 | S100Y9P7 |
| 阪急阪神ホールディングス株式会社 | 1.2兆円 | 1,245億円 | 920万円 | 2026-03-31 | S100YCBL |
| 東急株式会社 | 1.1兆円 | 1,161億円 | 903万円 | 2026-03-31 | S100YE63 |
| センコーグループホールディングス株式会社 | 8,996億円 | 352億円 | 816万円 | 2026-03-31 | S100YH4R |
この2指標の業界間の位置づけは 平均年収が高い業界ランキングと 経常利益率が高い業界ランキング(いずれも東証33区分)で確認できます。
この集計の限界
- ・対象は有価証券報告書を提出する上場企業のみです。この業種の事業所は69,582、従業者は1,698,915人(経済センサス)で、 その大半は非上場の中小企業です。上場56社の数値を業界全体の平均と読まないでください
- ・東証33業種区分とJSIC中分類は目的の異なる分類であり、 「道路貨物運送業」と「陸運業」の対応は近似です
- ・上場企業は主たる事業で1区分に割り当てられるため、複合企業の売上は1業種に計上されます
- ・出典: EDINET 有価証券報告書 (金融庁) + JPX 上場銘柄一覧(33業種)/全3,676社を取得(取得日 2026-08-17)。各社の数値は上表の書類管理番号でEDINETから原文を確認できます
道路貨物運送業の実態(全法人ベース・2025年度)
上の集計は上場企業だけが母集団です。ここでは資本金1千万円以上の全法人を母集団とする法人企業統計調査(財務省)の数値を並べます。ただし同調査の区分は「陸運業」で、「道路貨物運送業」より広い範囲を含みます。経済センサスが2021年調査なのに対し、こちらは四半期更新で2025年度(2025年4-6月期〜2026年1-3月期)の実績です。
1人あたり年間給与
382
万円。全法人ベース(陸運業)
経常利益率
7.8%
経常利益 ÷ 売上高
労働分配の目安
27.3%
人件費計 ÷ 売上高
前年度比の給与
-2.2%
1人あたり年間給与
上場企業の平均年収と、全法人の実態の差
上場企業の中央値は659万円、 全法人ベースは382万円で、上場企業のほうが約1.72倍高くなっています。「道路貨物運送業の平均年収」として紹介される数字の多くは前者です。 就職・転職や取引条件の検討では、どちらの母集団の数字かを確かめてください。
1人あたり年間給与の推移(陸運業・全法人ベース)
| 年度 | 1人あたり年間給与 | 従業員数 |
|---|---|---|
| 2016年度 | 342万円 | 2,039,697人 |
| 2017年度 | 339万円 | 2,134,381人 |
| 2018年度 | 329万円 | 2,336,763人 |
| 2019年度 | 360万円 | 2,037,732人 |
| 2020年度 | 350万円 | 2,020,732人 |
| 2021年度 | 342万円 | 1,981,309人 |
| 2022年度 | 339万円 | 2,137,285人 |
| 2023年度 | 340万円 | 2,209,878人 |
| 2024年度 | 391万円 | 2,058,719人 |
| 2025年度 | 382万円 | 2,127,162人 |
この集計の限界
- ・同調査の業種区分は「陸運業」で、「道路貨物運送業」より広い範囲を含みます。 この業種だけの数値ではありません
- ・標本調査のため業種別の値には標本誤差がある
- ・1人あたり年間給与は四半期の従業員給与を4期合計し期末従業員数で除した概算。期中の人員変動は反映していない
- ・従業員給与に役員給与は含まない(人件費計には含む)
- ・金融業・保険業(JSIC 62〜67)は調査項目の体系が異なる別表のため未収録
- ・出典: 法人企業統計調査(財務省)(財務省)/2025年度(2025年4-6月期〜2026年1-3月期)・取得日 2026-08-18
運輸業,郵便業の他の業種
このページのデータについて
- 出典:
- 経済センサス活動調査 2016・2021 (e-Stat)(総務省・経済産業省)
- 売上高の集計基準:
- 売上(収入)金額(企業単位)(企業に関する集計)
- 産業分類:
- JSIC 2013 (10th revision) 中分類44
- 政府統計コード:
- 2016年 0003218740 / 0003218741 / 0003219034、2021年 0004006320 / 0004006321 / 0004006330
- データ取得日:
- 2026-08-17
金額は百万円単位の原数値を兆円・億円に換算して表示しています。統計の秘匿処理により一部の値が空欄になる場合があります。企業全体を主たる産業で分類するため、複合企業の売上は1業種に計上される。建設業・運輸業・金融業・保険業・通信業などは事業所単位では売上が調査されないため、全業種で企業単位に統一している。事業所数・従業者数・付加価値額は事業所に関する集計によります。
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