飲食料品小売業の市場規模・事業所数データ
飲食料品小売業の売上(収入)金額は44.7兆円(全90業種中10位)、事業所数は246,651、従業者数は3,096,068人です(総務省・経済産業省「経済センサス活動調査」2021年)。労働生産性(従業者1人あたり付加価値額)は2.5百万円、付加価値率は16.3%です。
飲食料品小売業に対応する東証33業種区分「小売業」の上場322社では、経常利益率の中央値は3.8%、平均年収の中央値は545万円です(金融庁 EDINET 有価証券報告書・2026年時点)。
飲食料品小売業の規模(2021年)
売上(収入)金額
44.7兆円
全99業種中 10位
付加価値額
7.7兆円
事業所数
246,651
事業所
従業者数
3,096,068
人
5年間の推移(2016年 → 2021年)
| 指標 | 2016年 | 2021年 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上(収入)金額 | 40.6兆円 | 44.7兆円 | 年率 +1.9% |
| 付加価値額 | 8.2兆円 | 7.7兆円 | 年率 -1.3% |
| 事業所数 | 282,418 | 246,651 | -12.7% |
| 従業者数 | 2,943,163 | 3,096,068 | +5.2% |
売上高・付加価値額の「年率」は5年間の年平均成長率(CAGR)、事業所数・従業者数は期間全体の増減率です。
飲食料品小売業の構造をデータで読む
業界構造の分析でよく問われる論点のうち、公的統計で裏付けられるものを実数で示します。 「全90業種中」は同じ指標で全業種を並べたときの順位です。
| 構造上の論点 | 指標 | この業種の値 | 全業種での位置 |
|---|---|---|---|
| 参入に必要な事業規模 | 1事業所あたり売上高 | 181百万円 | 10位 / 90 |
| 事業者は増えているか(参入・退出) | 事業所数の5年増減(2016→2021) | -12.7% | — |
| 売上のうち自業種で生む価値の割合 | 付加価値率(粗付加価値額÷売上高) | 16.3% | 71位 / 90 |
| 人が価値を生むか、設備が生むか | 労働生産性(従業者1人あたり付加価値額) | 2.5百万円/人 | 79位 / 90 |
| 事業所の規模 | 1事業所あたり従業者数 | 12.6人 | — |
この表が答えていないこと: 供給者・買い手の交渉力、代替品の脅威、規制の方向性、 技術変化の速度は公的統計では測れません。本サイトは推測でこれらを埋めず、 数値で確認できる範囲に限って掲載しています。
卸売業,小売業のどこに価値が溜まるか
同じ大分類の業種を付加価値率(売上のうち自業種で生んだ価値の割合)で並べました。 値が低い業種は仕入・外注として他業種へ多くを渡し、高い業種は自前で価値を生んでいます。
| 業種 | 付加価値率 | 売上(収入)金額 | 労働生産性 |
|---|---|---|---|
| 織物・衣服・身の回り品小売業 | 20.3% | 9.2兆円 | 3.0 |
| その他の小売業 | 18.8% | 46.9兆円 | 3.6 |
| 無店舗小売業 | 16.4% | 9.8兆円 | 5.3 |
| 飲食料品小売業(このページ) | 16.3% | 44.7兆円 | 2.5 |
| 機械器具小売業 | 15.3% | 36.1兆円 | 5.2 |
| 繊維・衣服等卸売業 | 12.3% | 8.6兆円 | 5.3 |
| 機械器具卸売業 | 11.4% | 80.1兆円 | 9.0 |
| その他の卸売業 | 10.2% | 57.8兆円 | 8.9 |
| 各種商品小売業 | 9.2% | 12.5兆円 | 2.0 |
| 建築材料,鉱物・金属材料等卸売業 | 7.2% | 84.5兆円 | 8.6 |
| 飲食料品卸売業 | 4.2% | 72.3兆円 | 4.6 |
| 各種商品卸売業 | 0.5% | 17.5兆円 | 5.5 |
付加価値率が低いことは非効率を意味しません。商流を通過する取引額が売上に計上される 卸売業などは構造的に低くなります。労働生産性の単位は百万円/人です。
飲食料品小売業のKPIベンチマーク(上場企業)
有価証券報告書を提出している上場企業のうち、東証33業種区分「小売業」に 属する322社の実額を集計しました。 中央値で示すため、少数の巨大企業に引っ張られません。
経常利益率の中央値
3.8%
経常利益 ÷ 売上高
平均年収の中央値
545
万円。有報記載の平均年間給与
売上高の中央値
359億円
1社あたり
平均年齢の中央値
41.6
歳
売上高上位10社
| 企業名 | 売上高 | 経常利益 | 平均年収 | 決算期 | 書類管理番号 |
|---|---|---|---|---|---|
| イオン株式会社 | 10.7兆円 | 2,430億円 | 933万円 | 2026-02-28 | S100Y5VH |
| 株式会社セブン&アイ・ホールディングス | 10.4兆円 | 3,774億円 | 855万円 | 2026-02-28 | S100Y4VB |
| 株式会社ファーストリテイリング | 3.4兆円 | 4,245億円 | 1,251万円 | 2025-08-31 | S100X6X6 |
| 株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス | 2.2兆円 | 1,585億円 | 690万円 | 2025-06-30 | S100WR05 |
| 株式会社ヤマダホールディングス | 1.7兆円 | 200億円 | 560万円 | 2026-03-31 | S100YJWD |
| 株式会社ツルハホールディングス | 1.5兆円 | 631億円 | 744万円 | 2026-02-28 | S100Y5EY |
| 株式会社ゼンショーホールディングス | 1.3兆円 | 783億円 | 830万円 | 2026-03-31 | S100YKA9 |
| 株式会社マツキヨココカラ&カンパニー | 1.1兆円 | 899億円 | 746万円 | 2026-03-31 | S100YD1I |
| 株式会社コスモス薬品 | 1.0兆円 | 432億円 | 489万円 | 2025-05-31 | S100WLSP |
| スギホールディングス株式会社 | 1.0兆円 | 501億円 | 828万円 | 2026-02-28 | S100Y3QN |
この2指標の業界間の位置づけは 平均年収が高い業界ランキングと 経常利益率が高い業界ランキング(いずれも東証33区分)で確認できます。
この集計の限界
- ・対象は有価証券報告書を提出する上場企業のみです。この業種の事業所は246,651、従業者は3,096,068人(経済センサス)で、 その大半は非上場の中小企業です。上場322社の数値を業界全体の平均と読まないでください
- ・東証33業種区分とJSIC中分類は目的の異なる分類であり、 「飲食料品小売業」と「小売業」の対応は近似です
- ・上場企業は主たる事業で1区分に割り当てられるため、複合企業の売上は1業種に計上されます
- ・出典: EDINET 有価証券報告書 (金融庁) + JPX 上場銘柄一覧(33業種)/全3,676社を取得(取得日 2026-08-17)。各社の数値は上表の書類管理番号でEDINETから原文を確認できます
飲食料品小売業の実態(全法人ベース・2025年度)
上の集計は上場企業だけが母集団です。ここでは資本金1千万円以上の全法人を母集団とする法人企業統計調査(財務省)の数値を並べます。ただし同調査の区分は「小売業」で、「飲食料品小売業」より広い範囲を含みます。経済センサスが2021年調査なのに対し、こちらは四半期更新で2025年度(2025年4-6月期〜2026年1-3月期)の実績です。
1人あたり年間給与
311
万円。全法人ベース(小売業)
経常利益率
3.7%
経常利益 ÷ 売上高
労働分配の目安
11.1%
人件費計 ÷ 売上高
前年度比の給与
+5.3%
1人あたり年間給与
上場企業の平均年収と、全法人の実態の差
上場企業の中央値は545万円、 全法人ベースは311万円で、上場企業のほうが約1.75倍高くなっています。「飲食料品小売業の平均年収」として紹介される数字の多くは前者です。 就職・転職や取引条件の検討では、どちらの母集団の数字かを確かめてください。
1人あたり年間給与の推移(小売業・全法人ベース)
| 年度 | 1人あたり年間給与 | 従業員数 |
|---|---|---|
| 2016年度 | 281万円 | 3,918,677人 |
| 2017年度 | 274万円 | 4,238,619人 |
| 2018年度 | 261万円 | 4,363,533人 |
| 2019年度 | 291万円 | 4,028,040人 |
| 2020年度 | 277万円 | 4,409,038人 |
| 2021年度 | 257万円 | 4,916,657人 |
| 2022年度 | 264万円 | 4,755,136人 |
| 2023年度 | 289万円 | 4,737,504人 |
| 2024年度 | 295万円 | 4,656,407人 |
| 2025年度 | 311万円 | 4,417,620人 |
この集計の限界
- ・同調査の業種区分は「小売業」で、「飲食料品小売業」より広い範囲を含みます。 この業種だけの数値ではありません
- ・標本調査のため業種別の値には標本誤差がある
- ・1人あたり年間給与は四半期の従業員給与を4期合計し期末従業員数で除した概算。期中の人員変動は反映していない
- ・従業員給与に役員給与は含まない(人件費計には含む)
- ・金融業・保険業(JSIC 62〜67)は調査項目の体系が異なる別表のため未収録
- ・出典: 法人企業統計調査(財務省)(財務省)/2025年度(2025年4-6月期〜2026年1-3月期)・取得日 2026-08-18
卸売業,小売業の他の業種
このページのデータについて
- 出典:
- 経済センサス活動調査 2016・2021 (e-Stat)(総務省・経済産業省)
- 売上高の集計基準:
- 売上(収入)金額(企業単位)(企業に関する集計)
- 産業分類:
- JSIC 2013 (10th revision) 中分類58
- 政府統計コード:
- 2016年 0003218740 / 0003218741 / 0003219034、2021年 0004006320 / 0004006321 / 0004006330
- データ取得日:
- 2026-08-17
金額は百万円単位の原数値を兆円・億円に換算して表示しています。統計の秘匿処理により一部の値が空欄になる場合があります。企業全体を主たる産業で分類するため、複合企業の売上は1業種に計上される。建設業・運輸業・金融業・保険業・通信業などは事業所単位では売上が調査されないため、全業種で企業単位に統一している。事業所数・従業者数・付加価値額は事業所に関する集計によります。
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